マンション経営に失敗する理由と回避するためにできる対策は?

公開日:2025年04月01日
最終更新日:2025年04月07日

「マンション経営で失敗する理由は?」
「どうしたらマンション経営の失敗を回避できる?」

上記のような疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか?

成功すれば安定した収入が得られることから、資産形成の手段として魅力的なマンション経営ですが、中には失敗して財産を失ったり、大きな損失を抱えたりするケースもあります。こうしたリスクを防ぐためには、マンション経営においてどのような失敗をしがちなのか、対策と併せて把握しておくことが重要です。

この記事では、マンション経営における主な失敗理由と、それを避けるために取るべき具体的な対策について詳しく解説します。

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マンション経営に失敗するとどうなるのか

マンション経営に失敗すると、最終的に所有している物件を失ったり、自己破産に陥ったりするおそれがあります。
本項では、マンション経営に失敗した場合に起こる以下2つの事態について解説します。

  • 物件を失う
  • 自己破産の恐れがある

物件を失う

マンション経営の失敗による直接的な影響として、物件を失うリスクがあります。借り入れをしてマンションを購入した場合、経営がうまくいかず収益が見込めなくなると、借入金の返済が難しくケースが多いです。このような状況になると、物件を売却して借入金の返済に充てることが一般的な対処方法となります。

しかし、売却金が借入金の残債に満たない場合は、手持ちの資金で不足分を補わなければなりません。もし手持ち資金もなく不足分を補えない場合、物件の担保権を保有している金融機関から、売却そのものが認められないケースがあります。この場合、金融機関は債務不履行として物件を担保として差し押さえ、競売にかけることができるのです。競売にかけられた場合、期待した売却価格を得られないことが多く、さらに大きな損失を被る可能性があります。

また、少しでも有利な条件で売却するために、金融機関の承諾を得て「任意売却」を行うケースもあります。任意売却は競売とは異なり、所有者が自分で買い手を見つけることができるため、比較的相場に近い価格で売却できる可能性があります。

いずれにせよ、物件を失うリスクは非常に大きく、経営を始める前にしっかりとした計画と準備を行い、失敗を未然に防ぐことが求められます。

自己破産のおそれがある

マンション経営において、不動産投資ローンや運転資金の融資を返済しきれない場合、最悪のシナリオとして自己破産を選択する状況に追い込まれることがあります。裁判所が免責を許可して自己破産ができれば、確かに借金はすべて帳消しになりますが、その代わりに一定以上の価値がある財産は没収される可能性が高いです。没収され得る財産には、持ち家や自動車、高額な返戻金のある生命保険などが含まれます。財産を失うと生活が困窮する可能性もあることから、マンション経営においては現実的な返済計画と適切な資金管理が重要です。

マンション経営に失敗する理由

マンション経営に失敗する理由は、立地の悪さや賃貸需給の変化、資金の不足、入居者トラブルなど多岐にわたります。

本項では、マンション経営で起きがちな失敗例について以下の6つを解説します。

  • 立地が悪い
  • 入居者が見つからない
  • 手元資金が足りなくなる
  • 借入金が多すぎる
  • 入居者トラブルが起きる
  • 売却価格が低い

立地が悪い

マンションが立地する場所が悪いと、経営に大きな影響を及ぼすことがあります。

例えば、駅から遠い場所にマンションが位置している場合、通勤や通学などの利便性が低いため、入居希望者が少なくなる可能性があります。また、周辺に買い物をする場所や飲食店、病院などの生活利便施設がないと、賃貸マンションを探している人の多くは「生活しにくい」と感じるでしょう。そのため、立地条件の良い他の物件と比べて魅力が低いと判断され、空室が多くなるリスクが高まります。

立地の悪さは、特に都市部でのマンション経営において顕著に影響を及ぼします。マンションの場所が悪いと家賃を下げざるを得ない場合もあり、収益が圧迫される可能性もあります。

入居者が見つからない

マンション経営において、入居者が見つからないことは大きな問題となります。

入居者募集に失敗する原因の一つとして、競合物件より家賃が高いことが挙げられます。周辺の類似物件と比較して家賃が高いと、その物件を選ぶ特別な理由がない限りは入居者が決まりにくくなる傾向があります。

また、物件自体の魅力が不足している場合も、入居者を見つけるのは難しくなるでしょう。例えば、設備の状態や室内のレイアウトなどが他の物件と比較して劣っている場合、候補から外れてしまうことが多いです。

さらに、内見時に部屋が清潔でない、あるいはメンテナンスが十分に行われていない場合も、入居者募集において不利となり得ます。

手元資金が足りなくなる

手元の資金が不足すると、マンション経営にかかる維持費が払えなくなる可能性があります。

マンションの維持には、管理費や修繕積立金の他にも、緊急の修理やメンテナンス費などさまざまな費用が発生します。予期せぬ修繕や設備の故障が発生すると、それに対応するための資金が必要になります。こうした事態に対応できるだけの手元資金がなければ、快適な住環境を提供することが難しくなり、結果的に入居者離れを引き起こすリスクが高まります。

また、マンション経営は固定資産税や都市計画税などの税金もかかります。これらは毎年必ず支払わなければならないため、事前に十分な資金を確保しておかないと、経営が行き詰まる原因になるでしょう。

借入金が多すぎる

頭金を十分用意できずに多額の借り入れをしてマンションを購入すると、経営が困難になるリスクが高まります。

マンション経営を成功させるためには、初期費用として適切な頭金を設定することが重要です。しかし、頭金が少ない状態で高額の融資を受けると、月々の返済負担が大きくなり、キャッシュフローが圧迫されやすくなります。借入金が増えると、ローン返済そのものが困難になるだけでなく、資金繰りの悪化からマンションの維持費や修繕費の支払いも難しくなる可能性があることを押さえておきましょう。

入居者トラブルが起きる

騒音や不適切なゴミ出しなどによる入居者トラブルは、マンション経営に大きな影響を与えます。

入居者同士や近隣住民との間でトラブルが生じると、不満が積もり、迅速に原因を解消できなければ入居者の退去につながります。新たな入居者も見つかりにくくなり、空室率の上昇にもつながるでしょう。

また、マンション経営を行う中で、家賃を滞納する入居者が出る場合もあります。家賃の未払いが続けば、収益に直接影響を受け、マンション経営が立ち行かなくなるリスクが高まります。

売却価格が低い

マンション経営からの撤退を決断し物件の売却を進める際に、売却価格が低いという問題に直面することがあります。

例えば、立地や築年数の影響で売却価格が予想以上に低くなるケースがあります。人気のないエリアや交通の便が悪い場所に位置する物件は特に売却価格が下がりやすく、期待する金額よりも大幅に安くなることが少なくありません。また、築年数が経過すると物件の価値も下がるため、購入時の価格と比較して売却価格が大きく下落することもあります。

こうした状況では、売却価格が低いために売却しても残りの借入額を完済できない可能性があります。結果的に借入金完済のための資金が必要となり、経済的な負担に苦しむことになりかねません。

マンション経営に失敗する人の特徴

マンション経営は、どのような人であっても成功できる、という投資手法ではありません。マンション経営に向かない人が無計画で始めてしまうと、結果的に大きな失敗をしてしまう可能性があるのです。

本項では、マンション経営に失敗しがちな人の特徴として以下3つを解説します。

  • 準備や知識が足りない
  • 目先の利益だけを考えている
  • 手元資金に余裕がない

準備や知識が足りない

マンション経営の成功には、事前の準備と経営を行うための知識が不可欠です。

例えば、マンション経営の維持費や修繕費について把握し、備えていないと、思わぬ出費に対応できず、資金繰りに困ることになるでしょう。また、共用部分の管理費や税金、保険料なども考慮しなければならず、十分に準備ができていないと経営を圧迫する要因となります。

さらに、計画をしっかり立てずにマンション経営を始めることも失敗の要因になります。具体的な収支計画やリスクマネジメントの計画を立てていないと、不測の事態に対処できず、経営が立ち行かなくなる可能性が高いです。詳細な収支予測を行い、リスクを最小限に抑えるための対策を講じることが求められます。

このように、準備や知識が不足しているとマンション経営は非常に難しいものとなるため、しっかりとした計画づくりと知識の習得が必要です。

目先の利益だけを考えている

目先の利益だけを考えていると、マンション経営に失敗しやすくなります。特に、長期的な運用シミュレーションが不足している場合、問題が顕在化しやすくなるでしょう。

例えば、マンションを購入する際に、現在の賃貸需要だけを考慮するケースが見られます。このような短期的な視野で物件を選ぶと、将来的な需要や市場の変化に対応できず、空室リスクや家賃下落リスクを見過ごしてしまいます。

マンション経営に成功するには、マンション購入後に継続的に発生する維持費、修繕費、税金などのランニングコストを考慮すること、また将来的な市場の変動を予測しつつ、数年後、数十年後の状況にも対応できるような計画を立てることが求められます。

手元資金に余裕がない

手元資金に余裕がない状態でマンション経営を始めた場合、入居者がすぐに決まらず収入が入らなかったり、開始直後に急な出費が発生したりして経営につまずくリスクがあります。

例えば、建物の修繕や入居者の退去後のリフォーム費用など、突発的な費用に耐えられるだけの備えがないと、経営が苦しくなる可能性があります。予想外の出費に対応できるだけの手元資金を確保して経営を始めないと、開始早々行き詰まる事態に陥りかねません。

マンション経営に失敗しないための対策

マンション経営でありがちな失敗について把握できたなら、次はどのような対策を打てば良いかを学ぶことが重要です。マンション経営の失敗は、事前に対処しておけば回避できるものも多いです。

本項では、マンション経営の失敗を防ぐ方法について以下の5つを解説します。

  • 収支計画を立てる
  • まとまった自己資金を用意する
  • 需要のある立地を選ぶ
  • 物件に付加価値を付ける
  • 信頼できる管理会社を選ぶ

収支計画を立てる

マンション経営で成功するためには、事前に収支計画をしっかりと立てることが重要です。最初に、初期費用と維持費を見積もる必要があります。購入時の費用には、物件価格だけでなく、仲介手数料や登記費用、各種税金、保険料も含まれます。また、運営開始後も定期的な修繕費や管理費、固定資産税などを見込んでおくことが肝心です。

さらに、収支計画には長期的な視点が欠かせません。マンションは長期にわたって運用される資産であり、短期的な利益だけでなく、将来的にどれだけのリターンが得られるかを考慮することが求められます。長期的な計画を立てる際には、築年数の経過による家賃の引き下げも想定しておくべきです。古くなると物件の魅力が減少し、家賃が下がる可能性があるため、その分を収支計画に組み込んでおく必要があります。

このように、マンション経営では精密な収支計画を立てることで、リスクを最小限に抑え、安定した運営を実現することができるのです。

まとまった自己資金を用意する

マンション経営を成功に導くためには、まとまった自己資金を用意することが欠かせません。自己資金が多いほど、ローンの借入額を減らすことができるからです。ローンの返済額が少なくなれば、キャッシュフローが安定しやすくなります。また、ローンの審査においても、自己資金が多いことは信用力の向上につながり、有利な条件での借り入れが可能となります。

さらに、経営開始後の急な出費に備えるという意味でも、自己資金を確保しておくことが大切です。マンション経営には、常に予期せぬ修繕費や設備交換、入居者によるトラブルなどが発生する可能性があります。こうした突発的な事態に対応できる資金がないと、経営が行き詰まるリスクが高まります。自己資金を確保しておくことで、これらのリスクを適切に管理し、経営を安定させることができます。

需要のある立地を選ぶ

需要のある立地を選ぶことがマンション経営の成功につながります。そのため、将来にわたって需要の見込める立地選びに向けて、市場調査を徹底的に実施しましょう。まず周辺地域の家賃相場を確認し、どの価格帯の物件に需要があるのかを把握することが重要です。また、大学、病院、駅、商業施設などの施設の有無も大切な要素となります。これらの施設が近くにある場所は、通勤者や通学者にとって利便性が高いため、賃貸需要が安定する傾向が強いです。

さらに、賃貸需要の見込めるターゲットに合ったマンションを購入・建築する必要があります。若者や学生が多い地域であれば、ワンルームや1K、1LDKの小型物件が好まれるでしょう。一方で、ファミリー層が多いエリアでは、広めの2LDKや3LDKの物件に需要が見込めます。ターゲットとなる入居者のライフスタイルやニーズに応じた物件選びを心掛けることで、長期的かつ安定した収益につながります。

物件に付加価値を付ける

マンション経営において物件に付加価値を付けることは、競争力を高めるために重要です。特に都市部や賃貸需要の高い地域では、他の物件との差別化が求められます。例えば、防犯設備を導入することで、安全性を重視したい人にアピールできます。近年では、監視カメラやオートロックドアの導入が一般的になりつつありますが、これらの設備があれば入居者は安心して暮らすことができます。このような安心感が結果的に空室率の低減や長期入居につながるのです。

また、ペットと一緒に入居できる部屋を提供することも効果的です。ペットを飼いたいと考える人は多く、ペット共生型の物件は高い需要があります。ペット飼育可にすることで競合物件と比べて選ばれやすくなりますし、ペット向けの設備やスペースを整えればさらに魅力が増します。例えば、ペット用の足洗い場や小型ドッグランを設置することで、ペットを飼う入居者には大きな利点となります。これにより物件の価値が高まり、相場よりも多少高い賃料を設定したとしても、入居希望者が見つかりやすくなるかもしれません。

物件に付加価値を付けるには初期投資が必要ですが、長期的には高い収益をもたらすでしょう。物件の競争力を維持するためには、他にもバリアフリー設備やスマートホーム技術の導入など、時代のニーズに合わせた付加価値の提供が求められます。これらを適切に導入することで、安定したマンション経営が実現します。

信頼できる管理会社を選ぶ

マンション経営を成功させるには、信頼できる管理会社を選ぶことが非常に重要です。マンション経営における管理会社は、単なる外部業者ではなく、パートナーとして共に経営を続けていく存在です。

マンション経営を行う上で、管理会社が経営に関するアドバイスを提供してくれることは大きなメリットです。管理会社は市場動向や不動産業界の情報に精通しており、適切な経営戦略を立てるための貴重なアドバイスを提供してくれます。キャッシュフローの管理や賃料の設定、コスト削減策など、実務に即したアドバイスが得られることで、リスクを最小限に抑え、安定した経営を目指せます。

さらに、入居者の募集や日々の管理業務を管理会社に委託できる点も見逃せません。入居者募集の際には、管理会社が持つ広範なネットワークとノウハウを活用して、多くの潜在的な入居者にアプローチすることが可能です。入居率を高めるために、賃貸物件の魅力を最大限に引き出す工夫も行ってくれます。

日々の管理業務においては、修繕や入居者からの問い合わせ対応、家賃の回収など、多岐にわたる業務を専門のスタッフに任せることができます。万一トラブルが発生した場合も、迅速かつ適切な対応を取ってくれるため、入居者満足度が高まり、長期的な安定経営が実現しやすくなるでしょう。

総じて、信頼できる管理会社を選ぶことで、マンション経営のリスクを軽減し、経営の効率性と信頼性を高められます。マンション経営を成功させたいのであれば、慎重に管理会社を選定することが鍵となります。

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マンション経営を成功に導くためには、失敗を防ぐための十分な準備と経営後の持続的な努力が欠かせません。そして重要なのは、信頼できるパートナーを選ぶことです。新日本コンサルティングでは、不動産投資の相談から賃貸管理、リフォーム工事まで長期にわたる充実したサポートを提供しています。これにより、初心者の方も安心してマンション経営を始めることができます。マンション経営に興味のある方は、ぜひ以下から気軽に資料請求やお問い合わせください。

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この記事の監修者:北嶋 憲

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株式会社新日本コンサルティング アセットマネジメント事業部部⾧

1974 年1月生まれ
自身も複数棟のアパート経営を行うサラリーマン大家

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