古いアパート投資は儲かる?メリットとリスク、成功のコツを解説

公開日:2026年07月26日
最終更新日:2026年07月26日

古いアパート、いわゆる中古物件への不動産投資は、物件価格の安さから注目を集めています。
少ない初期投資で始められるメリットがある一方、修繕リスクや空室問題を抱えやすい側面も持ち合わせています。
成功するためには、これらのメリットとリスクを正しく理解し、適切な物件選びとアパート経営の知識を身につけることが不可欠です。

この記事では、古いアパート投資で成功するための具体的なコツを解説します。

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目次

古いアパートへの不動産投資が注目される4つの理由

不動産投資のなかでも、中古アパートへの投資が選択肢として注目されています。
新築物件にはない、中古ならではのメリットが投資家にとって魅力的に映るためです。
物件の購入価格を抑えられる点や、高い利回りを期待できる点などが主な理由として挙げられます。

ここでは、古いアパートへの投資が注目される具体的な4つのメリットについて解説します。

物件価格が安く初期投資を抑えられる

古いアパートは、新築や築浅の物件と比較して物件価格が安いため、少ない自己資金で不動産投資を始められる点が大きな魅力です。
初期投資を抑えられることで、投資のハードルが下がり、初心者でも参入しやすくなります。
また、同じ予算でも、新築なら郊外しか買えない場合でも、中古であればより都心に近い立地の物件を視野に入れることが可能です。
立地の良い物件を購入できれば、安定した賃貸需要が見込めます。

高い表面利回りを期待できる

物件価格が安いことから、高い表面利回りを期待できるのもメリットの一つです。
表面利回りとは、年間の家賃収入を物件の購入価格で割った数値であり、価格が低いほどこの数値は高くなります。

例えば、同じ家賃収入が見込める物件でも、購入価格が半分になれば表面利回りは2倍です。
ただし、修繕費などの支出も考慮した実質利回りで判断することが、安定したアパート経営には不可欠といえます。

減価償却による節税効果が見込める

古いアパートは、減価償却をうまく活用することで高い節税効果が期待できます。 特に、法定耐用年数(木造22年)を超えた物件は、最短4年という短い期間で建物の購入費用を減価償却費として経費計上できます。 不動産所得が赤字になった場合、給与所得など他の所得と損益通算することで、所得税や住民税の還付が見込めます。 この仕組みは、高所得の会社員にとって大きなメリットであり、相続税対策としても有効な場合があります。 マンション経営での節税については「マンション経営で節税できる税金の種類ごとの方法とポイント」で詳しく紹介しています。

資産価値が下がりにくく安定している

建物の価値は築年数とともに減少しますが、古い物件はすでに価値が下がりきっているため、購入後の価格下落が緩やかです。
特に土地の価格が物件価格の大半を占めるようなケースでは、建物価値がゼロに近くなっても土地の価値が資産価値を支えます。
そのため、新築物件のように購入直後に価値が急落するリスクが低く、市況の変動を受けにくい安定した資産といえます。

将来の売却時にも価格が安定しているため、出口戦略を立てやすい点も魅力です。

始める前に知っておきたい!古いアパート投資に潜む4つのリスク

中古アパート投資には多くのメリットがある一方で、築年数が古い物件特有のリスクも存在します。
これらのリスクを事前に把握し、対策を講じなければ、想定外の支出で経営が立ち行かなくなる可能性も否定できません。
物件の購入を決める前に、どのようなリスクが潜んでいるのかを正しく理解し、慎重に判断することが重要です。

1. 予期せぬ修繕費が高額になる可能性がある

古いアパートは経年劣化が進んでいるため、購入後に予期せぬ修繕が必要になるリスクがあります。
特に、給排水管や屋根、外壁といった大規模な修繕には数百万円単位の費用がかかることも珍しくありません。

また、エアコンや給湯器などの室内設備も、いつ故障してもおかしくない状態かもしれません。
購入前に修繕履歴を確認し、大規模修繕の計画を立てておくなど、リフォーム費用を考慮した資金計画が不可欠です。

2. 空室が長期化しやすい

古い間取りやデザイン、水回りなどの設備が現代の賃貸ニーズに合わず、入居者が見つかりにくいことがあります。
近隣に新築や築浅の競合物件が登場すると、競争力が低下し、家賃の引き下げを余儀なくされる可能性も高まります。

空室期間が長引くと家賃収入が途絶え、アパート経営のキャッシュフローが悪化する直接的な原因となります。
そのため、ターゲット層に合わせたリフォームや、柔軟な募集条件の設定といった空室対策が重要です。

3. 金融機関からの融資が受けにくい場合がある

古いアパートは建物の法定耐用年数が過ぎている場合が多く、金融機関から担保価値が低いと判断されがちです。
その結果、不動産投資ローンの審査が厳しくなったり、融資期間が短く設定されたりする傾向があります。
例えば2000万円の物件を買う場合でも、希望額の融資が受けられず、多くの自己資金が必要になるケースも少なくありません。

融資を受ける際は、個人の属性を高める、収益計画を綿密に立てる、中古物件に積極的な金融機関を探すなどの工夫が求められます。

4. 地震など災害時の倒壊リスクがある

建物の耐震性には注意が必要です。
特に1981年6月1日以前の建築確認で建てられた「旧耐震基準」の物件は、震度5強程度の揺れまでしか想定されておらず、大地震の際に倒壊するリスクが高いとされています。
築30年以上の物件を検討する際は、必ず新耐震基準を満たしているかを確認しましょう。

旧耐震の物件は融資が受けにくく、耐震補強工事には多額の費用がかかるため、購入は慎重に判断する必要があります。

古いアパート投資で成功するための5つのコツ

古いアパート投資のリスクを理解した上で、それらを適切にコントロールし、成功に導くための具体的なコツが存在します。
中古物件のポテンシャルを最大限に引き出し、安定したアパート経営を実現するためには、物件選びから運営、そして出口戦略まで、総合的な視点が求められます。

ここでは、成功確率を高めるための5つの重要なポイントを解説します。

1. リフォームで物件の価値を高める(バリューアップ)

古い物件の競争力を高めるには、単なる修繕にとどまらず、現代の入居者ニーズに合わせて物件の価値を高めるリフォーム(バリューアップ)が効果的です。
例えば、和室をフローリングの洋室に変更したり、独立洗面台やモニター付きインターホンを設置したりすることで、物件の魅力は大きく向上します。
最新のエアコンへの交換や、無料Wi-Fiの導入なども有効です。

費用対効果を意識しながら、ターゲット層に響くリフォームを計画的に実行しましょう。

2. 入居者ニーズに合わせた空室対策を徹底する

安定した賃貸経営のためには、空室対策が不可欠です。
まずは物件のあるエリアの競合調査を行い、どのような設備や条件の部屋が人気か、家賃相場はいくらかを把握します。
その上で、ターゲットとする入居者層を定め、適切な家賃設定や敷金・礼金の調整、フリーレントの導入などを検討します。

ペット可にする、DIYを許可するなど、独自の付加価値を提供して他物件との差別化を図ることも有効な手段です。

3. 出口戦略まで見据えた物件選びをする

不動産投資は、購入(入口)だけでなく、売却(出口)までを考えて初めて成功といえます。
購入時から、将来どのような形で売却するのかを想定しておくことが重要です。
例えば、建物が古くなっても土地としての価値が残る、駅からのアクセスが良い、周辺に商業施設が充実しているといった立地の良い物件は、将来的にアパート経営が難しくなっても土地として売却しやすいです。

最終的な売却益まで含めてトータルの収益を最大化する視点を持ちましょう。

4. 信頼できる管理会社をパートナーにする

古いアパートは入居者からのクレームや設備のトラブルが発生しやすいため、信頼できる管理会社の存在が安定経営の鍵を握ります。
特に不動産投資の初心者は、自主管理にこだわらず、プロに任せるのが賢明です。
選ぶ際は、管理手数料の安さだけでなく、客付け(入居者募集)の力や、地元の賃貸事情への精通度、トラブル対応の迅速さなどを重視しましょう。

良い管理会社は、空室対策の提案なども積極的に行ってくれる心強いパートナーとなります。

5. 購入前に必ず現地調査(内覧)を行う

物件資料やインターネット上の情報だけで購入を判断するのは非常に危険です。
必ず自分の足で現地を訪れ、物件の状態を直接確認しましょう。
建物の外壁のひび割れや共用部の清掃状況、雨漏りの跡など、劣化具合を細かくチェックします。

また、部屋の日当たりや風通し、周辺の騒音や臭い、近隣住民の様子など、実際にその場に行かなければわからないことも多くあります。
後悔しないために、買う前のひと手間を惜しまないことが重要です。

【実践編】収益性の高い古いアパートを見つけるための4ステップ

古いアパート投資で成功するためには、理論だけでなく実践的な行動が伴わなければなりません。 やみくもに物件を探すのではなく、明確な目的意識を持ち、体系的なステップを踏むことで、収益性の高い優良物件に出会う確率が高まります。 ここでは、投資の目的設定から実際の物件購入に至るまでの一棟買いなどを想定した具体的な4つのステップを解説します。 不動産投資で失敗しないためのノウハウについては「不動産投資で失敗しないためのノウハウ」で詳しく紹介しています。

ステップ1:投資の目的と予算を明確にする

まず、「なぜ不動産投資をするのか」という目的を明確にしましょう。
毎月のキャッシュフローを増やしたいのか、節税が目的なのか、あるいは将来の資産形成のためかによって、選ぶべき物件は異なります。
次に、自己資金はいくら投入できるか、年収から考えてどの程度のローンが組めそうかを算出し、購入可能な物件の予算を具体的に設定します。

目的と予算が明確になることで、物件探しの軸が定まります。

ステップ2:不動産投資ポータルサイトで物件情報を集める

目的と予算が決まったら、次に不動産投資専門のポータルサイトを活用して物件情報を収集します。
「楽待」や「健美家」などのサイトで、希望のエリアや価格、利回り、築年数といった条件を入力し、市場にどのような中古アパートやマンションが出ているのかを幅広く調査しましょう。

この段階ではすぐに購入を決めるのではなく、多くの物件情報に触れることで、相場観を養うことが主な目的です。

ステップ3:複数の不動産会社に相談してプロの意見を聞く

ポータルサイトで気になる物件を見つけたら、その物件を取り扱っている不動産会社に問い合わせます。
同時に、投資を希望するエリアに強い地元の不動産会社にもアプローチしてみましょう。
自分の投資目的や予算を正直に伝え、プロの視点からアドバイスをもらうことが重要です。

複数の会社とコンタクトを取ることで、インターネットには掲載されていない非公開物件を紹介してもらえる可能性もあります。
信頼できる不動産売買のパートナーを見つけることが成功への近道です。

ステップ4:収支シミュレーションで採算性を厳しくチェックする

購入したい物件が見つかったら、購入前に詳細な収支シミュレーションを行います。
想定される家賃収入から、管理委託費、修繕積立金、固定資産税、火災保険料、ローン返済額といった全ての支出を差し引き、手元にいくら現金が残るか(キャッシュフロー)を計算します。
その際、空室率や将来的な家賃下落、突発的な修繕費の発生なども考慮し、複数のパターンで試算することが重要です。

表面利回りに惑わされず、現実的な数値で安定した経営が見込めるか厳しくチェックしましょう。

古いアパートの不動産投資に関するよくある質問

古いアパート、すなわち中古物件への不動産投資を検討する際には、多くの疑問や不安が生じるものです。
特に築年数が経過していることによるリスクや、本当に利益を出せるのかといった収益性に関する質問は、多くの人が抱く共通の関心事です。
ここでは、そうしたよくある質問に対して、簡潔に回答します。

Q. 古いアパートは高利回りだと聞きますが、修繕費を考慮しても儲かるのでしょうか?

物件次第ですが、儲かる可能性は十分にあります。
成功の鍵は、購入前に修繕履歴を確認し、将来の修繕費を織り込んだ収支計画を立てることです。
家賃収入とリフォーム費用、維持費のバランスを厳しく精査すれば、実質利回りを確保し安定した経営を実現できます。

Q. 築年数が古いアパートでも、不動産投資ローンは利用できますか?

利用できる可能性はありますが、新築に比べて条件が厳しくなる傾向があります。
法定耐用年数を超えた築30年以上の物件は担保価値が低く評価され、融資期間が短縮されることが多いです。

ただし、個人の属性や物件の収益性によっては融資可能ですので、購入前に複数の金融機関へ相談することが重要です。

Q. 購入を避けるべき「安易に買ってはいけない」古いアパートの特徴を教えてください。

主に「旧耐震基準の物件」「再建築不可物件」「賃貸需要のないエリアの物件」の3つです。
これらは災害リスク、融資や売却の困難さ、深刻な空室リスクを抱えています。
また、違法建築や管理状態が著しく悪い物件も、将来的に大きな負債となるため安易に買うべきではありません。

まとめ

古いアパート、すなわち中古物件への不動産投資は、物件価格の安さによる始めやすさや高い節税効果といったメリットがあります。
その一方で、高額な修繕費の発生や空室の長期化、融資の受けにくさといったリスクも内包しています。
成功のためには、これらのリスクを事前に理解し、リフォームによる価値向上や緻密な空室対策、出口戦略まで見据えた物件選びが不可欠です。

購入前の現地調査と厳格な収支シミュレーションを徹底し、信頼できる不動産会社をパートナーにすることで、安定したアパート経営は実現可能です。
中古物件の特性を活かし、賢明な判断を下すことが、最終的な売却益まで含めた投資成功につながります。

新日本コンサルティングでは、古いアパートのポテンシャルを見極める物件選びから、将来の修繕費を織り込んだ緻密な収支シミュレーション、購入後の空室対策まで、不動産投資を総合的にサポートしています。リフォームによるバリューアップなど、実質利回りとキャッシュフローを最大化するための具体的なアドバイスも行っていますので、中古物件への投資にご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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この記事の監修者:北嶋 憲

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株式会社新日本コンサルティング アセットマネジメント事業部部⾧

1974 年1月生まれ
自身も複数棟のアパート経営を行うサラリーマン大家