マンション経営にはどのようなメリットがある?失敗を防ぐポイント

公開日:2025年02月10日
最終更新日:2025年04月07日

「マンション経営にはどのようなメリットがある?」
「失敗を避けつつ安定的にマンション経営を行うにはどうすれば良い?」

上記のような疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか?

継続的に安定した収入を得るための投資方法として注目されているマンション経営。不動産投資の一形態であるマンション経営は、投資物件の特性上、耐久性が高く、長期的な資産運用に適しています。一方で、初期投資が高額になる傾向があるなど、デメリットも存在するため注意が必要です。

本記事では、マンション経営のメリットやデメリット、失敗を防ぐポイントなどを解説します。

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マンション経営のメリット

マンション経営には、安定した収入や税制優遇を得られるなど、様々なメリットがあります。マンション経営における主なメリットは以下の4つです。

  • 長期的に安定した収入を得られる
  • ローンの借入期間を長めに設定できる
  • 生命保険の代わりになる
  • 空室リスクを軽減できる

長期的に安定した収入を得られる

マンション経営のメリットとして大きなものは、長期的に安定した収入を得られる可能性があることです。入居者と結ぶ賃貸借契約は2年間の契約期間を設定するケースが多く、一度入居者が決まれば、一定期間は安定した家賃収入が見込めます。

マンションはその構造により耐久性が高く、適切に維持・管理すれば長期にわたって収益を上げることが期待できます。特に鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)や鉄筋コンクリート造(RC造)のマンションは、木造のアパートよりも耐久性が高いため、資産価値の維持運営やコストの管理がしやすい傾向にあります。そのため、長期的に安定した運営を目指す投資家にとって有利な選択肢となります。

ローンの借入期間を長めに設定できる

マンション経営では、多くの場合不動産投資ローンを利用します。マンションは戸建てやアパートと比較して耐用年数が長いため、ローンの借入期間の上限も長く設定できます。これは、借入期間の上限が物件の耐用年数をベースに決められるためです。

借入期間を長く設定することで、短期でローンを組むよりも毎月の返済額を抑えやすくなります。これにより、キャッシュフローの安定性が増したり、より規模の大きなマンションへの投資が可能になったりするなど、経営の柔軟性が高まります。

生命保険の代わりになる

マンションの所有は、ある意味で生命保険の代わりになると言えます。これは、マンション経営のためにローンを借り入れる際に、多くの場合、団体信用生命保険に加入するためです。

団体信用生命保険は、ローン返済中に借入人が死亡または所定の高度障害状態になった場合に、残りのローン債務が保険金で返済される仕組みです。つまり、借入人に万が一の事態が発生した場合に、家族に債務を残すことなく、マンションという資産を引き継げます。

さらに、家族がマンション経営を続ければ、安定的な収入源を残すことにもつながります。これは、通常の生命保険とは異なり、継続的な収入を生み出す点で優れていると言えるでしょう。

空室リスクを軽減できる

マンション経営において複数戸や一棟全部を所有する経営スタイルを選べば、空室による収入減少のリスクを分散できます。経営規模が大きくなることで、仮に1つの部屋が空室になっても経営への影響度を下げられるというわけです。これにより、より経営が安定しやすくなります。

例えば、部屋数が10戸のマンションを所有している場合、1戸が空室になっても残りの9戸からの家賃収入があるため、経営への影響は限定的です。一方、1戸のみを所有している場合、その1戸が空室になると収入が途絶えてしまいます。

また、複数の物件を所有することで、地域や物件タイプによるリスク分散も可能です。これにより、特定の地域や物件タイプの需要が低下した場合でも、全体としての収益を維持しやすくなります。

マンション経営のデメリット

マンション経営には多くのメリットがある一方で、同時にいくつかのデメリットも存在します。主なデメリットとしては以下の5つが挙げられます。

  • 初期費用や維持費用がかかる
  • 入居者トラブルに対応する必要がある
  • 災害によりマンションを失うリスクがある
  • 金利変動の影響を受ける
  • マンションの売却が難しくなる可能性がある

初期費用や維持費用がかかる

マンション経営のデメリットの一つは、初期費用と継続的な維持費用です。マンションの購入や建築には多額の費用が必要となります。具体的には、土地の取得費、マンションの購入・建築費、登記費用、ローン諸費用、各種保険料、各種税金などが初期費用として発生します。

さらに、経営を始めてからも様々な維持費がかかります。主な維持費は、ローンの返済費、管理費、修繕積立金、各種税金などです。これらの費用は、家賃収入から差し引かれるため、実質的な収益を圧迫する要因となり得ます。特に、大規模修繕や設備の交換など、予期せぬ高額な支出が発生する可能性もあります。そのため、長期的にゆとりのある資金計画を立てる必要があるのです。

入居者トラブルに対応する必要がある

マンション経営では、入居者に関連するトラブルへの対応が必要になることがあります。例えば、入居者同士、または入居者と近隣住民との間で、騒音や異臭などのトラブルが発生する可能性が考えられます。

また、入居者とオーナー間でトラブルが起こるケースも想定しておきましょう。家賃滞納や故意による設備の破損など、オーナーにとって経済的な損失につながる問題も起こり得ます。

災害によりマンションを失うリスクがある

将来的にマンションが立地するエリアで地震や火災、洪水などの自然災害が発生するおそれがあります。これらの災害によって、マンションに被害が生じて修繕が必要になったり、最悪の場合、建て壊すことになったりするケースがあります。

災害リスクに対しては、適切な保険に加入することで一定の対策は可能ですが、完全にリスクを回避するのは難しいでしょう。特に、地震保険は補償額に限度があり、建物の全額を補償できないケースがあります。

金利変動の影響を受ける

変動型のローンを利用している場合は、借り入れ後に適用される金利が上昇するおそれがあります。2024年3月にマイナス金利が解除されたことで、今後、市場金利の上昇が予測されています。市場金利の動向は不動産投資ローンの金利にも影響するため、注意が必要です。

もし適用金利が上昇した場合、利息の支払額が増えることになります。これは、マンション経営の収支に直接的な影響を与える要因となるでしょう。金利上昇リスクに備えて、固定金利型のローンを選択したり、早期返済を行ったりするなどの対策も考慮する必要があります。

マンションの売却が難しくなる可能性がある

将来、マンションを売却したいと考えた際に、買い手が見つかるまでに時間がかかる可能性があります。最悪の場合、買い手が見つからないケースも考えられます。これは、一般的に、築年数の経過に伴い、マンションの価値が下がっていく傾向があるためです。

また、立地条件が不利だったり、建物の管理状態が悪かったりするマンションは、売却がより困難になるおそれがあります。他にも、不動産市場の動向によっても、売却のしやすさは大きく変わります。将来の売却可能性も考慮に入れながら、マンション経営に取り組むと良いでしょう。

マンション経営に向いている人

マンション経営は誰にでも向いているわけではありません。以下の3つの特徴に当てはまる人は、比較的マンション経営に適していると考えられます。

  • 担保価値の高い土地を所有している
  • 自己資金に余裕がある
  • 信用性が高い仕事に就いている

担保価値の高い土地を所有している

マンションの建築に適した土地をすでに所有している場合は、土地購入費が不要になるためマンション経営を始める際の初期投資額が少なく済みます。特に都市部や駅近など、担保価値の高い土地を所有していると、マンション経営において大きなアドバンテージになります。

土地を所有していれば、その土地を担保に融資を受けることも可能です。担保価値の高い土地ならば、多額の融資も期待できます。融資を活用して大規模なマンションを建築したり、魅力的な設備を取り入れて他の物件との差別化を図ったりするという戦略も取りやすくなるでしょう。

自己資金に余裕がある

マンション経営において、自己資金に余裕があることは大きな強みです。自己資金を多く用意できれば、ローンの借入額を減らすことができます。これにより、毎月の返済負担が軽くなり、キャッシュフローが安定しやすくなります。

また融資で有利になりやすいという点も、自己資金を多く用意できる場合の利点です。金融機関が融資審査をする際に、借入人の返済能力の高さを示す指標の一つとなるためです。

信用性が高い仕事に就いている

公務員や雇用が安定しているサラリーマン、士業などは社会的な信用性が高いと見なされる傾向があります。これらの職業に就いている人は、融資審査の際に有利になる可能性があります。金融機関は、融資を行う際に借入人の返済能力を重視するため、安定した収入があり、社会的信用の高い職業に就いている人は、返済能力が高いと判断されやすいのです。

良い条件で融資を利用できれば、経営も安定しやすくなります。例えば、低金利での借り入れや、より長期の返済期間の設定が可能になるケースがあります。

マンション経営に失敗しないためのポイント

マンション経営を成功させるためには、以下の5つのポイントに注意を払う必要があります。

  • 購入前に利回りを計算する
  • 立地の良い物件を選ぶ
  • 自身に合った物件の管理方法を選択する
  • 信頼できる不動産会社を選ぶ
  • 出口戦略を立てる

それぞれ解説していきます。

購入前に利回りを計算する

マンション経営を始める前に、利回りを計算して収支計画を立てることが重要です。利回りには「表面利回り」と「実質利回り」があり、両方を考慮する必要があります。

表面利回りは、年間の家賃収入を物件価格で割った数値です。例えば、5,000万円のマンションで月額25万円の家賃が得られる場合、表面利回りは6%となります。

計算式:(25万円×12カ月)÷5,000万円×100=6%

一方、実質利回りは、年間の家賃収入から諸経費を引いた実質的な収益を、取得時にかかった諸費用を足した物件の取得価格で割った数値です。諸経費には、固定資産税、管理費、修繕積立金などが含まれます。例えば、上記の例で年間の諸経費が120万円、取得時の諸経費が250万円の場合、実質利回りは約3.4%となります。

計算式:{(25万円×12カ月)-120万円}}÷(5,000万円+250万円)×100=約3.4%

表面利回りや実質利回りを正確に計算し、それが投資目的に見合うものかを慎重に検討することが、成功への第一歩となります。

立地の良い物件を選ぶ

交通の便や周辺環境が良い立地にあるマンションは、入居希望者が多く安定した収益が見込めます。例えば、駅近で学校やスーパー、コンビニなどの生活に関わる施設が揃っているエリアは、継続して高い需要が期待でき、空室リスクの低減につながります。また、将来的な資産価値の維持や上昇にも寄与するため、出口戦略を考える上でも重要です。

立地選びの際は、現在の状況だけでなく、将来的な開発計画や人口動態なども考慮に入れることが大切です。例えば、新しい鉄道路線の開通や大規模な商業施設の建設計画がある地域は、将来的な価値上昇が期待できるかもしれません。

自身に合った物件の管理方法を選択する

管理方法によって手間や費用が大きく異なるため、自身の状況に合った方法を選択することが重要です。管理方法には主に自主管理と委託管理があります。

自主管理は費用を抑えられるメリットがあるものの、入居者の募集や家賃の徴収、建物の維持管理など、すべての業務を自身で行う必要があるため、手間がかかります。一方、委託管理は専門の管理会社に業務を任せるため手間を抑えられますが、管理費用がかかる点は考慮すべきです。

例えば、本業が忙しく時間的余裕がない場合は委託管理が適しているでしょう。反対に、自身で管理する時間があり、コストを抑えてマンション経営を行いたい場合は自主管理が向いているかもしれません。どちらを選択するかは、自身の状況や経営方針によって慎重に検討する必要があります。

信頼できる不動産会社を選ぶ

マンション経営を成功させるには、信頼できる不動産会社をパートナーとして選ぶことが重要です。担当者の対応や会社の評判、過去の実績などを参考にして選ぶと良いでしょう。

信頼ができ、実績の豊富な不動産会社とパートナー関係を構築することで、物件選びから管理、将来的な売却まで、長期的なサポートを受けられます。マンション経営の経験が豊富な会社は、様々なトラブルへの対処法や効率的な経営方法についてのアドバイスを提供してくれたり、良質な物件の中から、自身のニーズに合った物件を見つけやすくなったりする可能性があります。

信頼できる不動産会社との良好な関係は、マンション経営の安定性と収益性を高める重要な要素です。

出口戦略を立てる

マンション経営を始める際には、将来的に物件を売却するタイミングを決めておくなど、出口戦略を立てることが重要です。出口戦略を持つことで、経営の選択肢が増え、より柔軟な対応が可能になります。

出口戦略の例としては以下のようなものがあります。

1.一定期間(例:10年後、20年後)での売却
2.ローン完済後の売却
3.相続時の売却
4.市場価値がピークに達したと判断したタイミングでの売却

出口戦略を事前に立てることで、経営期間中の修繕計画や資金計画をより具体的に策定できるようになるでしょう。

マンション経営を始める流れ

マンション経営を始めるには、以下のようなステップを踏むことが一般的です。

  • Step1.情報収集や事前準備を行う
  • Step2.不動産会社に問い合わせる
  • Step3.購入する物件を決める
  • Step4.売買契約を締結する
  • Step5.決済・引き渡しを受ける

Step1.情報収集や事前準備を行う

マンション経営に関する知識を深めることから始めましょう。書籍を読む、セミナーに参加する、先輩オーナーに話を聞くなど、様々な方法で情報を集めることが大切です。

次に、マンション経営の目的を明確にします。資産運用、老後資金への備え、税金対策など、自身の目的を明確にすることで、より適切な経営計画を立てられます。

この段階でマンション経営の大まかな方針も決めておきましょう。エリア、予算、経営規模、物件の取得方法(土地を取得して新築、すでに建築・運用されているマンションを購入等)、管理方法、資金調達の方法などを検討します。大まかな方向性を定めることで、次のステップに進みやすくなります。

Step2.不動産会社に問い合わせる

マンション経営に関して専門的な知識や豊富な経験を持った不動産会社に相談するのが望ましいです。マンション経営について幅広いサポートを得られる可能性が高く、物件選びや事業計画、管理方法などのアドバイスを受けられます。また、市場には出回っていない良好な物件の情報を得られるケースもあります。

Step3.購入する物件を決める

複数の候補を比較した上で、取得する物件を選びます。選択する際は、物件そのものや周辺地域の調査を行うことが重要です。中古マンションであれば管理状況をしっかり確認する必要があります。
また、マンションの周辺を実際に歩いて回り、生活しやすそうか、入居者にとっての危険はないかなどをチェックします。これは、将来的な入居率や資産価値に大きく影響する要素となるからです。

融資を利用する場合は、取得に必要な資金を借りられそうか金融機関に相談します。多くの場合、事業計画の提出を求められるため、事前に準備しておくと良いでしょう。

Step4.売買契約を締結する

物件が決まったら、売買契約を締結します。契約書にサインする前に、契約内容をしっかりと確認することが重要です。特に、価格や引き渡し条件、特約事項などは注意深くチェックしましょう。
また契約に際しては、必要に応じて弁護士や税理士などの専門家にアドバイスを求めることも検討しましょう。将来的なトラブルを防ぐことが目的です。

Step5.決済・引き渡しを受ける

最後に、資金の決済を行い、物件の引き渡しを受けます。物件の状態を再度確認し、契約時の条件と相違がないかをチェックしましょう。
また、引き渡し後の管理や入居者の募集に向けた準備も同時に進めます。スムーズに経営を開始できるよう、事前に十分な準備を整えておきましょう。

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マンション経営は、長期的な視点で取り組むべき投資方法です。安定した収入源となる可能性がある一方で、様々なリスクや注意点も存在します。成功への鍵は、十分な事前準備と適切な管理、そして将来を見据えた戦略的な運営です。

マンション経営は買った後の管理が特に重要になります。日々の管理から長期的な資産価値の維持・向上まで、継続的な取り組みが必要となります。そのため、マンション経営に関してサポートが充実している会社をパートナー企業に選ぶことが欠かせません。賃貸管理や経営について必要な時にすぐに相談できると、大きな安心感につながります。

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この記事の監修者:北嶋 憲

北嶋 憲

株式会社新日本コンサルティング アセットマネジメント事業部部⾧

1974 年1月生まれ
自身も複数棟のアパート経営を行うサラリーマン大家