「アパート経営を行う際にインターネットを導入するメリットは?」
「インターネットを導入する費用の目安は?」
上記のような疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか?
アパート経営をするにあたって、無料でインターネットを導入できれば良いのですが、実際のところ、無料で導入できるアパートは多くありません。
そこで本記事では、アパート経営で物件にインターネットを導入するメリットや費用相場、工事の流れなどを解説します。
アパート経営時のインターネット環境について詳しく知りたい方は、ぜひ最後までご一読ください。
不動産投資バイブルの無料ダウンロード受付中!
目次
所有するアパートにインターネットを導入するメリットやデメリット
インターネットの接続方法には、有線回線と無線回線があり、どちらもメリットやデメリットが存在します。
本項では、以下2つについて深掘りしていきます。
- アパート経営時にインターネットを導入するメリット
- アパート経営時にインターネットを導入するデメリット
アパート経営時にインターネットを導入するメリット
アパート経営時にインターネットを導入するメリットとして、主に以下3つがあります。
- 空室対策になる
- 近隣の競合アパートとの差別化になる
- 賃料を上げられる
詳しく解説します。
空室対策になる
インターネットを導入するメリットは、物件の空室対策ができる点です。
近年、リモートワークが広がっているということもあり、インターネット設備は入居者からの需要が高い傾向にあります。
実際に、2023年度全国賃貸住宅新聞の調査によると「この設備があれば周辺相場より家賃が高くても入居者が決まる」という項目でインターネットを無料で使えることが1位にランクインしています。
このことから、物件の入居を決める要素として、インターネットが使えることが重要項目であり、アパート選びの基準にする人もいることがわかるでしょう。
入居後にすぐにインターネットを利用でき、入居者自らインターネット契約や回線工事をする必要がなくなるため、空室防止に繋がるのです。
近隣の競合アパートとの差別化になる
近隣の競合アパートとの差別化にできるという点も、インターネットを導入するメリットです。
無料インターネットを導入していない近隣アパートより利便性が高くなるため、入居者を集めやすくなります。
さらに、無料インターネット設備を物件検索の条件として設定できるようになるため、物件情報を検索している人の目に留まりやすくなります。
結果的に、競合アパートとの優位性が際立ち、入居者が集まりやすくなるでしょう。
賃料を上げられる
インターネットを導入するのに伴い、賃料を上げることも可能です。
先ほどもお伝えしたとおり、インターネット付きアパートは需要が高く、家賃を上げても入居希望者を集めやすいといった特徴があります。
インターネットを無料で使えるため、多少賃料が高く感じても生活する上でのメリットを感じやすく、入居を決めてくれやすいです。
賃料を上げられれば、その分家賃収入が見込めるでしょう。
アパート経営時にインターネットを導入するデメリット
アパート経営時にインターネットを導入するデメリットは、工事が必要になることです。
建物の構造によっては、大掛かりな工事が必要となってしまい、時間や費用がかかってしまいます。
また、インターネット回線の不調時に入居者からクレームが出るおそれがあり、すぐに対処できなければ最悪の場合、退去してしまうことも考えられます。
アパートに引き込めるインターネット回線の種類や導入費用
本項では、アパートに引き込めるインターネット回線の種類や導入費用について解説します。
各回線の特徴や費用相場などを詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてください。
インターネット回線の種類
基本的に、アパートの建物までは光回線で引き込まれる形となり、建物内に引き込んでからの配線方式には複数の種類があります。
その種類とは、主に以下4つです。
配線方式の種類 | 使用回線の組み合わせ | 費用の程度 |
---|---|---|
光配線 | 光ファイバー/光ファイバー | 高い |
LAN | 光ファイバー/LANケーブル | 安い |
VDSL | 光ファイバー/電話線 | 安い |
ケーブルテレビ | 光ファイバー/同軸ケーブル ※光ファイバーのみのケースもある | 安い |
現在主流となっている光回線は、ケーブルを宅内に引き込むことで、高速かつ安定した通信が可能となります。
光回線の種類によって、建物内まで引き込めなかったり提供エリアが限られていたりするため、事前に確認しておく必要があるでしょう。
なお、回線の引き込み工事費の目安は1部屋あたり5万円程度となります。
アパートにインターネット回線を導入する際の費用
引き込み線からPCなどの機器までの接続方式には有線と無線方式があります。
賃貸アパートでは無線方式でインターネット接続することが一般的で、無線方式ではWi-Fiルーターを使って機器に接続します。
ルーターの設置方式は、宅内設置型と共用部設置型に分けられ、おもに費用相場は以下の通りです。
ルーターの設置方式 | 初期費用 | 月額費用 |
---|---|---|
宅内設置型 | 30万円~40万円 | 1万円程度 |
共用部設置型 | 10万円~20万円 | 数千~2万円程度 |
宅内設置型は、建物内の各部屋にWi-Fiアクセスを提供するための設計方法です。
月額費用が1万円程度と安く、宅内で通信が安定しやすいといったメリットがあります。
共用部設置型は、アパートの廊下や壁などにWi-Fiルーターを設置し、インターネットを通信させるための方法です。
宅内設置型のような手間のかかる工事がなく、簡単にインターネットに接続できるというメリットがあります。
アパートにインターネット回線を導入する流れ
アパートにインターネット回線を導入する流れは、主に以下の通りです。
- 回線の対応を確認する
- インターネット回線の契約
- 回線の引き込み工事
詳しく解説します。
1.回線の対応を確認する
まずは、回線が対応しているかどうかを確認する必要があります。
具体的には、建物の構造調査を行います。構造によっては導入できないインターネット接続方式があるからです。
また、インターネット業者によって対応エリアが異なるため、建物の構造調査と同時に、回線の対応エリアを確認することも重要です。
2.インターネット回線の契約
回線の対応有無が確認できたら、インターネット回線の契約を行う流れです。
インターネット接続するには、回線事業者・プロバイダと個別で契約する必要があります。
回線事業者は、ユーザーがインターネット接続するための回線を提供する役割があり、プロバイダはユーザーをインターネットに接続する役割があります。
3.回線の引き込み工事
回線事業者とプロバイダの契約が終わったタイミングで、回線の引き込み工事を行います。
光回線を引く場合は、まずは事前に大家または管理会社の許可をとっており、当日立ち会いをします。
申し込んでから工事に入るまでの期間は、約1〜2ヵ月です。作業時間は、数時間で完了するため、そこまで長くはなりません。
アパート経営におけるインターネット回線接続サービスの選び方
アパート経営におけるインターネット回線接続サービスの選び方は、主に以下3つです。
- 業者を比較する
- アパートの構造への対応を確認する
- サポート体制を確認する
詳しく解説します。
業者を比較する
アパート経営においてインターネット回線の業者を選ぶ際、さまざまなサービスプロバイダーを比較することが不可欠です。
複数のインターネット業者が提供する異なるサービスプランや価格、速度、サポート体制を比較することで、アパートのニーズとテナントの要求に最も適したプロバイダーを選択できます。
特に費用面に関しては、初期費用や月額費用、保守費用などは業者間で大きく差が出る部分でもあるため、しっかりと見極める必要があるでしょう。
アパートの構造への対応を確認する
アパート経営において、インターネット回線サービスを選ぶ際には、そのアパートの構造に適したサービスを選ぶことが重要です。
アパートの構造によっては導入できない回線があり、無線の接続が不安定もしくは不可能になるおそれがあります。
適切なサービスを選択することで、これらの構造的な特徴を考慮し、全てのテナントが問題なくインターネットを利用できるようになります。
そのため、アパートの構造的に対応ができるか確認することが重要なのです。
サポート体制を確認する
提供業者のサポート体制の充実度を確認することも、アパート経営において重要です。
充実したサポートが受けられる回線業者を選ぶことで、気軽に相談できる窓口が用意されていたり解約時の返金に対応していたりするなどが挙げられます。
特に障害やトラブルが発生した際に、迅速で効果的なサポートを受けられるため、安心できるでしょう。
アパート経営でインターネットを導入する際のポイントと注意点
アパート経営でインターネット接続を行う場合は、業者選びも重要ですが、導入する際に注意すべきポイントも意識する必要があります。
本項では、以下2つについて詳しく解説します。
- インターネット導入のポイント
- インターネット導入の注意点
インターネット導入のポイント
インターネットを導入する際のポイントとして、主に以下3つがあります。
- 費用対効果を確認する
- アパートの戸数に合った回線を選ぶ
- 導入後のインターネットトラブルに備える
詳しく解説します。
費用対効果を確認する
インターネット導入において、費用対効果を確認することは重要です。
これは、インターネットサービスに投じる費用が、アパート経営にとって適切な価値を生み出しているかを判断する基準となります。
具体的には、投資した費用に見合った入居率の上昇効果があるか検討しなければなりません。
例えば、インターネット回線を使用する入居者の割合が少ない場合、入居者がインターネット設備に魅力を感じていないため、導入の効果は低くなってしまいます。
逆に、高速で安定したインターネット接続を提供するサービスは、初期投資が高くても、入居者からの評価が高く、満室率の向上に繋がる可能性があります。
したがって、インターネットサービスの導入に際しては、コストとサービスの品質のバランスを見極めることが、効果的なアパート経営の鍵となるでしょう。
アパートの戸数に合った回線を選ぶ
アパートにインターネットを導入する際、そのアパートの戸数に適した回線を選択する必要があります。
アパートの戸数は、必要とされるインターネットの帯域幅やアクセスポイントの数に直接影響を与えるからです。
多くの戸数を持つアパートでは、それぞれの居住者が同時にインターネットを使用するため、より高い帯域幅や複数のアクセスポイントが必要になります。
仮に通信速度が遅い、安定しない場合、入居者からのクレームにつながるおそれがあるため、部屋数の多いアパートは光配線方式を選ぶと良いでしょう。
導入後のインターネットトラブルに備える
アパート経営において、インターネットを導入した後に発生する可能性のあるトラブルに備えることは重要です。
適切な準備と対策を行うことで、トラブル発生時の迅速な対応が可能となり、居住者の不便を最小限に抑えられます。
具体的には、インターネット回線業者が提供するサポート体制や内容を確認することが重要です。
例えば、24時間365日対応している業者を呼んだり、評価が高い業者を選んだりなどが挙げられます。
準備を整えることで、居住者が快適なインターネット環境を維持できるようにし、アパートの魅力を高められるでしょう。
インターネット導入の注意点
インターネット導入の注意点は、主に以下の通りです。
- 解約時の違約金を確認する
- 別途工事が必要になることがある
詳しく解説します。
解約時の違約金を確認する
アパート経営を行う際、解約時の違約金を確認することが大切です。
インターネットサービスプロバイダーとの契約には、期間固定の契約や特定の条件下での違約金が設定されていることが多い傾向です。
特にアパート経営では、将来の計画変更やサービスのアップグレードなどに伴い契約を解除する可能性があり、その際に発生する違約金の負担が大きな経済的影響を及ぼす可能性があります。
違約金の額は、サービス提供会社や解約時期などによって異なるため、事前に確認する必要があります。
別途工事が必要になることがある
アパートの構造や既存のネットワーク設備によっては、標準的なインターネット導入作業だけでは不十分で、追加の配線工事や機器設置が必要になることがあります。
特に古い建物や特殊な構造を持つアパートでは、このような追加工事が一般的です。
また、導入済みの設備に満足できない入居者が独自にインターネット回線の引き込みを希望することがあるため、新規に回線工事が必要になるケースもあるでしょう。
アパート経営の悩みに関するご相談は新日本コンサルティングまで!
本記事では、アパート経営で物件にインターネットを導入するメリットや費用相場、工事の流れなどを解説しました。
アパート経営時にインターネットを導入することで、物件価値を向上でき、空室対策や近隣の競合アパートとの優位性が図れるなどのメリットが期待できます。
導入を検討している物件オーナーの方は、まずは回線の対応を確認した上で、インターネット回線を導入しましょう。
もし、アパート経営におけるインターネット回線の悩みがある場合は新日本コンサルティングまでご相談ください。
弊社では、物件選びから管理まで含めて長期間のサポートが充実しております。
豊富な実績もあるので、今後不動産オーナーとして不動産収入を得たい方は、ぜひ以下から気軽にお問い合わせください。