新築でアパート経営を行うメリットやデメリットは?中古との比較

公開日:2024年05月29日
最終更新日:2024年06月14日

「新築アパートを経営するメリットは?」
「新築物件と中古物件どちらでアパート経営する方が良い?」

上記のような疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか?

特に不動産投資が初心者の方であれば、「新築の方が収益性がありそう」「安い中古アパートの方が気軽に始められそう」などと思うこともあるでしょう。

そこで本記事では、新築と中古のアパート経営を徹底比較した上で、新築でアパート経営を行うメリットやデメリットなどを徹底解説します。

「長期的な目線を見て不動産投資で収入、資産をあげたい」「賃貸経営を副業で行い安定した家賃収入を得たい」とお考えのサラリーマンの方は、ぜひ最後までご覧ください。

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新築と中古のアパート経営の比較

アパート経営を始める際、新築を購入すべきか中古で経営すべきか悩む方も多いでしょう。

本項では、主に以下2つについて詳しく解説します。

  • 新築と中古のアパート経営の比較表
  • 新築のアパート経営に向いている人

新築と中古のアパート経営の比較表

新築と中古のアパート経営では、それぞれに独自の特徴と利点、課題があります。これらを理解することが、投資の方向性を決定する上で非常に重要です。


新築アパート経営 (土地あり)
新築アパート経営 (土地なし)中古アパート経営
初期費用中(建築費のみ) 高(土地購入費+建築費) 低(新築新築と比較して購入費用が低い傾向) ※同じエリア、同じ構造及び規模の物件の場合
減価償却の期間 木造:22年 軽量鉄骨造:19年(厚み3㎜以下)27年(厚み3㎜超4㎜以下) 重量鉄骨造:34年 鉄筋コンクリート造:47年 ※中古アパートの場合は残存の減価償却期間となることに注意
利回りの程度 5~9% 5~9% 7~10%程度

あくまで上記費用は目安となるため、詳しくは実際に不動産会社へ確認してみるのがおすすめです。

新築のアパート経営に向いている人

新築のアパート経営において、既に土地を所有している人は特に有利な立場にあります。

理由は、土地を所有していることが経営の初期段階で直面するいくつかの主要なハードルを低くさせるからです。

通常、土地購入には大きな資金が必要ですが、このコストを省くことで、その分の資金を建築費用や設備投資に回せたり、土地を担保にして融資をうけることができたりと、全体的な事業リスクが低減します。

また、年収が高く社会的信用も確立している人もアパート経営に向いていると言えます。

具体的には、士業の方々や上場企業に勤めるような方々です。これらの職業は、一般的に高い収入と安定性が保証され、これにより信用評価が向上します。

金融機関はこのような信用力の高い顧客に対して、より好条件での融資を行う傾向にあります。

したがって、これらの条件を満たす人々は、新築アパート経営において、資金調達の面で大きなアドバンテージを持つことができます。

これにより、初期投資の負担を軽減し、経営のリスクを低減することが可能です。

新築でアパート経営を行うメリットやデメリット

本項では、新築でアパート経営を行うメリットやデメリットなどをご紹介します。

新築でのアパート経営のメリット

新築でのアパート経営のメリットはさまざまありますが、主に以下3つが代表的なメリットです。

  • アパートの設計が自由にできる
  • 空室リスクを抑えやすい
  • 経営初期のランニングコストを抑えられる

新築でアパート経営する場合、土地の形状や地域の環境に合わせて建物を設計でき、設備などで競合との差別化を図りやすい傾向です。

空室リスクを抑えやすいといった利点もあり、新築は中古と比較して資産価値が高く、入居者が比較的集まりやすい傾向にあります。

また、設備故障等による修繕などの突発的な支出が発生する可能性が低いため、経営初期のランニングコストを抑えられるといった点も大きなメリットです。

新築でのアパート経営のデメリット

一方、新築でのアパート経営のデメリットは、主に以下2つです。

  • 実際に経営を始めるまでの期間が長くかかる
  • 将来的な家賃下落を想定しなければならない

新築の場合、まずは土地の選定から始まり、適切な設計の確立、必要な建設許可の取得、そして実際の建築作業に至るまで、多くのステップを経る必要があります。

そのため、経営を始めるまでにかなりの時間を要するのです。

加えて、新築アパート経営のデメリットとして将来的な家賃下落もあげられます。

特に新築物件は、その魅力と新しさにより初期の家賃設定が高めになる傾向がありますが、時間が経過するにつれて、その新築の魅力が薄れ、周辺の市場状況によっては家賃を下げざるを得なくなる場合があります。

このように、長期的な収益性を考慮する際には、初期の高収益に安心せず、市場の変動や競争による家賃の下落を慎重に想定し、適切な賃貸管理戦略を立てることが重要です。

新築でアパート経営を行う際のリスク

新築でアパート経営を行う際、主に以下のリスクがあるため、注意が必要です。

  • 全空スタートのリスク
  • 家賃下落リスク
  • 減価償却の問題

3つの注意点を詳しく解説します。

全空スタートのリスク

新築アパートの場合、建設完了時点でテナントが一人も入居していない「全空スタート」となるリスクがあります。

これは、アパートが完成するまで実際に入居者を確保することができないためです。

このリスクを軽減するためには、建設中から積極的にマーケティング活動を行い、入居希望者を募る必要があります。

しかし、全空の状態が長引くと、収益が得られず、経営に大きな負担がかかることになります。

家賃下落リスク

 新築アパートはその新しさから初めは高い家賃を設定できますが、時間が経過するにつれてその魅力が薄れ、市場の家賃水準に引きずり下げられる可能性があります。

また、経済状況の変化や周辺地域の開発状況によっても家賃が変動することがあります。

このリスクに対処するには、定期的に市場調査を行い、適切な家賃設定を維持することが重要です。

 減価償却の問題

減価償却は税負担を軽減するための有効な手段ではありますが、新築のアパート経営においてはデメリットとして挙げられます。

新築物件は建物価値が高いために簿価が高いですが、法定対用年数に応じて償却年数を計算しなければならないため、実際に償却できる金額が少なくなってしまいます。

したがって節税効果は薄いと言えるでしょう。

対照的に築古の中古物件では、法廷対用年数が過ぎていることから、短期間での償却が可能であり、建物価値が下がっているが中古物件の方が節税効果が高いと言えます。

しかしながら、短期で償却をするリスクもございますので、一概には新築中古の良し悪しは節税の観点だけでは語れません。

新築のアパート経営を成功させるポイント

新築に限らず、アパート経営を成功させるポイントは、主に以下3つです。

  • 現実的な収支計画を立てる
  • 自己資金を多めに用意する
  • 土地購入前に調査を行う

詳しく解説します。

現実的な収支計画を立てる

新築のアパート経営を成功させるためには、現実的な収支計画を立てることが重要です。

この計画には、収入の予測だけでなく、予想される支出も詳細に含める必要があり、キャッシュフローを明確にしておかなければなりません。

収入部分では、家賃収入をいつ、どれだけ見込めるかを正確に評価することが求められます。

この評価には、地域の家賃相場、競合他社の状況、目標とする入居率などを考慮に入れるべきです。

支出の部分では、初期建設コストだけでなく、運営に必要なコストも詳細に計算する必要があります。

これには、メンテナンス費用、管理費、税金、保険料、そしてケースによっては広告やマーケティングに関する費用も含まれます。

なお、経費もしっかりと計上できれば、節税効果も期待できます。

事業運営や資金計画をしっかりと行うことで、ローン返済に関する悩みを抱えることなく、アパート経営ができるようになるでしょう。

自己資金を多めに用意する

新築のアパート経営を成功させるためには、自己資金を多めに用意することが1つの重要なポイントです。

ここでいう自己資金の代表例は、頭金です。

フルローンを組んで経営することも不可能ではありませんが、返済期間が長くなるため、返済能力を厳しく判断されるため、融資を受ける基準が高くなります。

自己資金を多く用意することの主な利点は、借入額を減らせる点です。

少ない借金で経営を始めれば、返済額が軽減され、利息支払いが減るため、全体的な財務圧力が低下します。

これにより、市場の変動や収益の不確実性に対してより大きな柔軟性を持てるようになり、計画通りに進まない状況でも資金的な余裕を持って対応できる可能性が高まるのです。

また、入居者が決まるのに時間がかかっても経営が苦しくなりにくく、老朽化が進んだ際の修繕費に当てることも可能です。

さまざまなリスクに対応できるよう、事前に自己資金を十分に確保しておきましょう。

土地購入前に調査を行う

新築のアパート経営を成功させるためには、土地購入前の徹底した調査が重要です。

土地を購入する前の調査には、まず地域の市場状況を理解することが含まれます。

具体的には、その地域の人口動態、平均所得、雇用状況、そして既存の住宅供給量などを詳細に分析することが必要です。

これにより、その地域でのアパートの需要がどれだけあるのか、どのようなタイプのアパートが求められているのかを把握できます。

また、アパート建築予定の立地周辺の環境や競合物件を調査することも大切です。新築、築浅のアパートの入居状況は必ず確認するようにしましょう。

新築でアパート経営を始める流れ

新築でアパート経営を始める方法や手順は、主に以下5つです。

  • Step1.不動産会社に相談する
  • Step2.土地を探す
  • Step3.不動産売買契約を結ぶ
  • Step4.アパートを建築する
  • Step5.物件の引き渡しを受ける

詳しく解説します。

Step1.不動産会社に相談する

新築アパート経営の始め方は、まずは不動産会社に相談することです。

不動産会社はその地域の人口統計、需要の傾向、競合情報、家賃相場などの情報をもとにアパートの立地や設計、家賃設定のアドバイスを提供してくれます。

そのため、相談することで、市場の現状と将来の予測を詳しく理解できます。

なお、相談する際には、副業として行う、あるいは老後の資金を用意するためなど投資の目的を明確にしておくと良いでしょう。

Step2.土地を探す

土地選びの過程では、まずアパート建設の目的とターゲット市場を明確に定義することが重要です。

地域の人口統計、経済状況、競合の調査などを行い、入居者のニーズに合致するエリアを特定します。

土地を選ぶ際は、しっかりと不動産会社が提供してくれる情報をもとに、入居者のニーズがある場所を選びましょう。

なお、ローンの審査については、この時点で決める必要があります。

ローンの事前審査を通じて、どの程度の資金が借り入れ可能かを把握し、それに基づいて実際に手が届く土地を選ぶことができるため、購入後の金銭的な余裕や、建築計画の具体性が明確になります。

また、ローンの承認状況によっては、土地の選定基準を再評価する必要が出てくるかもしれません。

このように、ローン審査は土地選びのプロセスにおいて中核的な役割を果たし、事前にその準備を整えることが成功への鍵となります。

Step3.不動産売買契約を結ぶ

土地を選んだ後は、不動産会社と不動産売買契約を結びます。

不動産売買契約を結ぶ際には、まず、売買の条件を詳細に確認することが必要です。

これには、土地の価格、支払い条件、引き渡しの時期などが含まれます。

これらの条件は、プロジェクトの財務計画に大きく影響するため、合意に至る前には買主と売主の間でしっかりと交渉が行われることが基本的です。

Step4.アパートを建築する

不動産売買契約の締結が完了した後は、アパートを建築します。

アパート建築の過程は、正確な建築計画と設計から始まります。

これには、建築家や設計士との緊密な協力が必要であり、土地の条件、法規制、市場のニーズに基づいて設計が行われます。

正確な建築計画と設計を設定してから、実際に着手するといった流れです。

Step5.物件の引き渡しを受ける

物件の引き渡しプロセスは、完成したアパートの最終検査と受け入れから始まります。

この検査では、建築基準法や合意された設計仕様が適切に守られているかを確認します。

アパート経営の悩みに関するご相談は新日本コンサルティングまで!

本記事では、新築と中古のアパート経営を徹底比較した上で、新築でアパート経営を行うメリットやデメリットなどを解説しました。

新築、中古どちらで経営を始めるか悩む方もいるかもしれませんが、それぞれのメリットやデメリットを把握した上で、決めることが重要です。

新築アパートは最新の設備や設計自由度が高く、空室対策をしやすい反面、高額な初期投資が必要で、入居者の集まり具合が予測しにくいデメリットもあります。

中古アパートと比較すると、新築は設備故障のリスクが低く、物件を維持するために必要なお金を抑えやすいですが、建設コストが反映された家賃設定が市場相場より高くなりがちです。

これらの情報を踏まえてなお、悩むといった方は、不動産管理会社に相談するのもおすすめです。

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この記事の監修者:北嶋 憲

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株式会社新日本コンサルティング アセットマネジメント事業部部⾧

1974 年1月生まれ
自身も複数棟のアパート経営を行うサラリーマン大家