不動産利回りの相場は?計算方法から理想の目安、注意点まで解説

公開日:2026年07月05日
最終更新日:2026年07月05日

不動産投資を始めるにあたり、「利回り」は収益性を判断するための重要な指標です。
しかし、広告に記載された利回りだけを鵜呑みにすると、想定外の出費で失敗する可能性があります。
この記事では、不動産投資における利回りの計算方法や物件種別ごとの相場、初心者が目指すべき目安について解説します。

高利回り物件に潜むリスクや、利回り以外に確認すべきポイントもあわせて紹介します。

不動産投資お役立ち資料無料ダウンロード受付中!

ホワイトペーパーCTA③

目次

不動産投資における利回りとは?まず基本を理解しよう

不動産投資における利回りとは、物件の購入価格に対して、1年間でどれくらいの収益が得られるかを示す数値のことです。
この利回りについて正しく理解することで、収益性を測る指標として活用できます。

利回りは、複数の物件を比較検討する際の客観的な基準の一つとなり、その意味を把握しておくことは安定した不動産投資とは何かを考える上で不可欠です。

不動産投資で知るべき3種類の利回りとその計算方法

不動産投資の収益性を評価する際には、主に3種類の利回りが用いられます。
広告でよく見かける「表面利回り」、より現実に近い収益力を示す「実質利回り」、そして新築や空室物件で使われる「想定利回り」です。
それぞれの特徴と計算方法を理解し、物件の状況に応じて適切に使い分けることが、正確な収益の算出につながります。

この違いを知ることで、投資判断の精度を高めることができます。

広告でよく見る「表面利回り(グロス利回り)」の計算式

表面利回り(グロス利回り)は、年間の家賃収入を物件の購入価格で割って算出される、最も単純な指標です。
計算式は

年間家賃収入÷物件購入価格×100

となります。
この計算式には、固定資産税や管理費といった運営経費が含まれていないため、実際の収益とは異なります。

計算が簡単なため、不動産広告ではこの表面利回りが使われることが一般的ですが、あくまで大まかな目安として捉える必要があります。

経費を考慮した現実的な「実質利回り(ネット利回り)」の計算式

実質利回り(ネット利回り)は、年間の家賃収入から管理費や固定資産税などの諸経費を差し引いて計算する、より現実に近い収益性を示す指標です。
計算式は

(年間家賃収入-年間諸経費)÷(物件購入価格+購入時諸経費)×100

で算出します。
この計算で用いる純粋な年間収益はNOI(NetOperatingIncome)とも呼ばれ、実質的な収益力を正確に把握するために不可欠な数値です。

新築や空室物件で使われる「想定利回り」の注意点

想定利回りとは、新築物件や現在空室の物件において、満室状態が続いたと仮定した場合の家賃収入を基に算出される利回りです。
周辺の家賃相場から満室時の予定収入を算出し、

年間想定家賃収入÷物件購入価格×100

という式で計算されます。
しかし、この数値はあくまでシミュレーション上のものです。

予定通りに入居者が決まらない可能性や、将来的な家賃下落のリスクは考慮されていないため、注意が必要です。

【物件タイプ別】不動産投資利回りの相場と目安

不動産投資の利回りは、投資用物件の種別や所在地によって大きく異なります。 例えば、都心部のマンションと地方のアパートでは、期待できる利回りの平均値に差があります。 物件の価格や賃貸需要、空室リスクなどがエリアや建物構造によって違うためです。 これらの相場を把握し、自身の投資戦略に合った目安を持つことが、適切な物件選びの第一歩となります。

主要な物件種別ごとの利回り平均値

物件種別ごとの表面利回りの平均値は、市場データによると様々です。
例えば、都心における投資用中古マンションの利回りは、ワンルームタイプで3%台後半から4%台、ファミリータイプでは3%台前半が相場です。
一方、一棟アパートや一棟マンションは5~7%程度、戸建てはそれ以上になることもあります。

また、オフィスビルなどの事業用物件は立地や築年数により変動が大きく、個別の判断が求められます。
屋外広告スペースなども投資対象になり得ます。

首都圏と地方エリアにおける利回り相場の違い

不動産投資の利回りは、エリアによって大きく異なるのが一般的です。
東京や横浜、京都といった主要都市を含む首都圏や都市部では、物件価格が高いため利回りは低くなる傾向にあります。
一方、地方は物件価格が安いため、高い利回りを期待できます。

しかし、地方は空室リスクや人口減少のリスクも高まります。
日本国内だけでなく、世界に目を向ければドバイやタイなどさらに異なる市場環境が存在し、それぞれにメリット・デメリットがあります。

初心者が目標にすべき利回りの具体的な数値

初心者が不動産投資で目標とすべき利回りは、物件の種類やエリア、リスク許容度によって異なります。
一般的に、都心部の区分マンションであれば実質利回りで3~5%が標準的な水準です。
地方の物件であれば、リスクも高まりますが、より高いリターンを期待でき、表面利回りで10%以上を目指すことも可能です。

最低でも4~5%は確保したいラインであり、12%、15%といった高い利回りを狙う場合は、空室や修繕のリスクを慎重に評価する必要があります。
20%や30%といった極端に高い利回りの物件は、特に注意が必要です。

「高利回り」の裏に隠されたリスク!注意すべき4つのポイント

利回りが高い物件は一見魅力的に映りますが、その背景には価格が安い理由が隠されていることが少なくありません。
利回りの高さだけで投資を決めると、想定外のリスクによって投資資金の回収が困難になる可能性があります。
なぜその物件の利回りが高いのかを冷静に分析し、主に「空室」「家賃下落」「大規模修繕」「流動性」の4つのリスクについて、購入前に必ず確認することが重要です。

入居者が見つからず収益が下がる空室リスク

高利回り物件の多くは、賃貸需要が低いエリアに位置していることがあります。
そのため、入居者が退去した後に次の入居者がなかなか決まらず、空室期間が長引くリスクを抱えています。
空室期間中は家賃収入が途絶え、収益計画が大きく狂ってしまいます。

賃貸業においては、安定した入居率を維持できるかどうかが事業の成否を分けるため、周辺の賃貸需要や競合物件の状況を事前に調査することが不可欠です。

周辺環境の変化や経年劣化による家賃下落リスク

物件の収益性は、家賃の変動に大きく影響されます。
建物の築年数が経過すると、設備が古くなったり、外観が見劣りしたりするため、新築時と同じ家賃を維持することは難しくなります。
また、近隣に新しい競合物件が建設されたり、大学のキャンパス移転などで地域の人口が減少したりといった周辺環境の変化も、家賃下落の要因となります。

長期的な視点で家賃相場の変動を予測することが求められます。

急な出費が必要になる大規模修繕リスク

特に築年数が古い物件では、外壁の補修、屋根の防水工事、給排水管の交換といった大規模修繕が将来的に必要となります。
これらの修繕には数百万円単位の費用がかかることもあり、キャッシュフローを大きく圧迫する可能性があります。
物件のオーナーとして、長期的な修繕計画を立て、必要な資金を準備しておくことが重要です。

建物の状態を診断したレポートなどを確認し、将来の出費をあらかじめ見積もっておく必要があります。

売りたい時に売却できない流動性リスク

流動性リスクとは、所有している不動産を売却したいと考えた時に、希望する価格やタイミングで売れない可能性を指します。
特に、地方の物件や特殊な間取りの物件は買い手の層が限られるため、売却活動が長期化したり、価格を大幅に下げないと売れなかったりするケースがあります。

投資の出口戦略として売却を考えている場合、購入希望者が見つかりやすい物件かどうかという視点を持つことが重要です。

利回りだけで物件を選んではいけない理由

利回りは収益性を測る便利な指標ですが、その数字だけで投資判断を下すのは危険です。
なぜなら、利回りの計算には将来の資産価値やリスクが反映されていないからです。
利回りが良い物件にはそれなりの理由があり、逆に利回りが低い物件にも安定性や資産価値の維持といったメリットが存在します。

物件の価値を多角的に評価し、総合的に判断することが、長期的に成功する不動産投資につながります。

将来の資産価値を大きく左右する立地の重要性

物件の資産価値は、その立地に大きく依存します。
最寄り駅からの距離、商業施設の有無、周辺の治安、将来的な都市開発計画など、立地条件が良ければ賃貸需要が安定し、空室リスクを低減できます。

また、土地の価値が下がりにくいため、将来的な売却時にも価格が維持されやすいというメリットがあります。
利回りが多少低くても、優れた立地の物件は長期的に見て有利な投資となる可能性があります。

長期的な収益安定につながる物件の管理状況

物件の管理状況は、入居率や家賃収入に直接影響します。
共用部分が清潔に保たれ、定期的なメンテナンスが行われている物件は、入居者の満足度が高く、長期入居につながりやすいです。
信頼できる管理会社に委託されているか、将来の大規模修繕に備えて修繕積立金や管理費が適切に計画・徴収されているかを確認することは、安定した不動産経営のために不可欠です。

融資や売却のしやすさに関わる出口戦略の立てやすさ

不動産投資では、最終的に物件を売却して利益を確定させる「出口戦略」が非常に重要です。
金融機関が融資をしやすい物件、つまり担保価値が高いと評価される物件は、次の購入希望者も見つけやすくなります。

不動産担保ローンを利用する際、金利などの融資条件は物件の評価額に左右されるため、購入時点から売却時のことを想定しておく必要があります。
資産価値が維持されやすい物件を選ぶことが、有利な出口戦略につながります。

不動産 利回りに関するよくある質問

ここでは、不動産投資の利回りに関して初心者の方が抱きやすい疑問について解説します。
インターネット上のブログやランキングサイトでは様々なおすすめ情報が見られますが、基本的な知識を身につけることが重要です。
株式投資など他の金融商品との違いを理解し、不動産特有の経費やリスクについて把握することで、より的確な投資判断が可能になります。

キャンペーン情報などに惑わされず、客観的な調査に基づいた判断を心がけましょう。

Q. 実質利回りの計算に必要な「諸経費」には何が含まれますか?

実質利回りの計算で考慮する諸経費には、管理会社に支払う管理委託手数料、建物の修繕積立金、固定資産税や都市計画税といった税金、火災保険料、入居者募集時の広告宣伝費などが含まれます。
これらの費用は物件の維持・運営に不可欠であり、年間収支を正確に把握するために必ず計上する必要があります。

Q. 地方の古い物件で利回りが高いのには理由があるのですか?

はい、理由があります。
地方の中古物件は首都圏に比べて物件価格が安いため、計算上の利回りの数字が高く出やすい傾向にあります。
しかし、その裏側には賃貸需要の低下による空室リスクの高さや、建物の老朽化に伴う高額な修繕費が発生する可能性、さらには売却時に買い手が見つかりにくいといったリスクが潜んでいるため、注意が必要です。

Q. 利回りが低くても「買い」と判断できる物件の特徴はありますか?

利回りが低い場合でも、将来にわたって資産価値が落ちにくい都心の一等地や、再開発が進むエリアの物件は「買い」と判断できることがあります。
このような物件は、空室リスクが低く長期的に安定した収益を見込めるうえ、売却もしやすいためです。
目先の利回りだけでなく、資産性という観点から購入を検討する価値があります。

まとめ

不動産投資における利回りは、収益性を測るための重要な指標ですが、その数字だけを信じて投資判断を行うのは危険です。
表面的な数値だけでなく、運営経費を考慮した実質利回りを算出し、物件が持つ潜在的なリスクを多角的に分析する必要があります。

立地条件や管理状況、将来の出口戦略までを視野に入れ、様々な事例を参考にしながら、自身の投資目標に合致する物件を慎重に選ぶことが、不動産投資を成功させる鍵となります。

新日本コンサルティングでは、1都3県を中心とした豊富な実績に基づき、お客様お一人おひとりの信用力を最大限に活かした投資戦略をご提案しています。物件広告に並ぶ表面利回りや想定利回りだけに惑わされることなく、固定資産税や管理費などの諸経費までを見据えた精密な「実質利回り」の収支シミュレーションを行い、利回りやキャッシュフローを最大化するための具体的なアドバイスを提供しています。

物件選びから融資、購入後の賃貸管理、そして確実な出口戦略まで、あなたの資産形成をワンストップで強力にサポートいたします。「理想の利回り目安がわからない」「高利回り物件のリスクを正しく評価したい」など、不動産投資に少しでもご興味のある方は、まずは無料相談で、あなたの可能性を確かめてみませんか?


新日本コンサルティングへの無料相談・お問い合わせはこちらから

「ホームページを見た」とお伝え頂けるとスムーズです。

この記事の監修者:北嶋 憲

ロゴ

株式会社新日本コンサルティング アセットマネジメント事業部部⾧

1974 年1月生まれ
自身も複数棟のアパート経営を行うサラリーマン大家